@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00001157, author = {Mori, Tetsuhiko and 森, 哲彦}, journal = {人間文化研究}, month = {Jul}, note = {カント『純粋理性批判』は、カント哲学の「自然の形而上学と道徳の形而上学」(A850, B878. X145) のうちの自然の形而上学に該当する。『純粋理性批判』は、「方法の書であって、体系の学ではない」(BXXII)ので、その編章節の構成には、分量において偏りが見られるが、その全体は、Ⅰ超越論的原理論とⅡ超越論的方法論に区分される。Ⅰ超越論的原理論には、超越論的感性論と超越論的論理学が含まれ、その越論的論理学は、超越論的分析論と超越論的弁証論に再分される。本稿(上)が対象とするのは、Ⅰ超越論的原理論に含まれる前者の超越論的分析論を含む真理の論理学までである。そこでまずⅠ超越論的原理論のうちの超越論的感性論では、空間と時間は、ア・プリオリな感性的直観の形式であるとし、認識 の対象は、現象のみであって、物自体ではないとすること。次に超越論的分析論のうちの概念の分析論では、「判断における悟性の論理的機能」(B95)から、判断表を作成し、「直観一般の対応に関わる」(B105)純粋悟性概念をカテゴリーとし、判断表からカテゴリー表を提示すること。さらに概念の分析論のうちの超越論的演繹では、カテゴリーの現象への適用可能性の基礎づけとその客観的妥当性を導出すること。そして超越論的分析論のうちの原則の分析論の一部の図式論では、カテゴリーの現象への適用に際し、根本的に異質な現象とカテゴリーを媒介する第三者としての図式概念を導入すること。それ自体は、超越論的時間規定によって可能となること。さらに原則の分析論のうちの純粋悟性の原則論では、カテゴリー表に従って直観の公理、知覚の先取、経験の類推、および経験的思惟の要請に分類されること。そして純粋理性批判の課題は、「ア・プリオリな綜合的判断」(B19)の可能性を問うことであり、その実例が、純粋悟性の原則表であること。以上について、本稿は、読解、解釈する。}, pages = {1--36}, title = {カント純粋理性批判の解釈 (上) : 真理の論理学}, volume = {24}, year = {2015} }