@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000129, author = {日沖, 敦子}, journal = {人間文化研究}, month = {Jan}, note = {継母の策略によって、四辻に捨てられた鉢かづきは、入水自殺を図るが、鉢をかづいているために浮いてしまい死ぬことができない。山蔭三位の中将と出会うのは、そんな矢先のことだった。この山蔭三位の中将は、様々な文献にその名が確認できる藤原山蔭のことであると考えられる。山蔭三位の中将は、流布本系『鉢かづき』に登場し、鉢かづきのその後の運命に大きな影響を与える。鉢かづきは山蔭の邸の湯殿で下働きをし、山蔭の四男宰相殿と結ばれる。このような展開を踏まえると、『鉢かづき』の中での一つの転機が、この山蔭との出会いの場面であったと言っても過言ではないだろう。本稿では、〈亀の報恩譚〉(継子譚〉を主要素とする山蔭説話の流れが、その後の室町時代物語にどのように繋がつていくのかを辿りつつ『鉢かづき』に山蔭というキーパーソンを登場させることによって広がる物語世界を読み味わってみたい。山蔭説話の流れの中での『鉢かづき』の位置を確認した上で、『鉢かづき』と山蔭説話の比較を試みる。そこから導き出すことができる入水直後に鉢かづきが山蔭と出会うという物語展開について考察したい。}, pages = {154--142}, title = {受け継がれる山蔭像 : 流布本系『鉢かづき』を中心に}, volume = {2}, year = {2004} }