@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000132, author = {古谷, 賢一}, journal = {人間文化研究}, month = {Jan}, note = {多文化主義国家であるカナダは世界で最も早く多文化主義を法制化した国家である。カナダ政府は歴史的に移民によって構成された民族的多様性をカナダ社会の基本的特徴と見なし、エスニック集団の持つ集団的独自性を維持・発展させることを多文化主義政策の目標としている。しかし、移民とは異なったカテゴリーに分類され、エスニック・マイノリティとして生きる先住民は過酷な歴史を通して、一種独特な地位を占めている。それはカナダを近代産業国家として発展させるために受け入れられた移民とは対照的に、先住民は連邦政府の先住民政策により伝統的文化的基盤をなくし、帰属意識を喪失するに至ったからである。しかし、現在先住民は先住民としての帰属意識を再確認するために土地返還請求を通してオートノミーを求め、集団的独自性をカナダ社会に訴えている。多文化主義は国家統合理論としてエスニック集団の対等性を保持することを目指しているが、移民とは異なる一種独特のエスニック・マイノリティである先住民にはこの多文化主義はどのような影響をあたえているのだろうか。本稿の目的は近年多文化主義とエスニシティが論じられている中、エスニック・リバイバルをかけて運動を起こしている先住民に焦点を当て、多文化主義と先住民の帰属意識の関連性を考察するところにある。}, pages = {15--29}, title = {カナダにおける多文化主義とエスニシティ、そして先住民 : 先住民の帰属意識の考察}, volume = {3}, year = {2005} }