@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000183, author = {日沖, 敦子}, journal = {人間文化研究}, month = {Jun}, note = {天理大学附属天理図書館吉田文庫が所蔵する『新長谷寺縁起』を紹介する。同文庫には、『新長谷寺縁起』四伝本が蔵されている。星田公一氏は、この縁起を藤原山蔭に関する説話や物語に関わるものとして早くに指摘された。しかしながら、近世中期に下る成立の縁起であるためか、翻刻されることはなかったようである。『新長谷寺縁起』は、事柄を述べる順序や文量(亀の報恩譚と総持寺創建に至るまでの経緯に関する説話を詳述するか否かなど)に違いが見られ、二系統に分類できる。ここでは、本文系統を異にする二伝本を紹介する。筆者は、本誌第四号(二〇〇六年一月刊)で、大阪府茨木市常称寺が蔵する『総持寺縁起絵巻』を紹介した。総持寺の創建由来として、藤庶出蔭の説話や物語は繰り返し伝えられ、近世期には豪華絢爛たる縁起絵巻が制作された。総持寺及びその近隣の常称寺でこのような縁起絵巻が制作される一方、藤原山蔭に由緒を求め、総持寺や常称寺に伝わる縁起と重なる内容を持ちつつも独自の縁起を持ち伝えていたのが新長谷寺である。明治の神仏分離により、神楽岡西にあった新長谷寺は、真如堂内に移され、天台宗寺院となり、今は十一面観音像一体が安置されているのみである。吉田にあった当時は、藤原由蔭に纏わる縁起を参詣者に説いていた様子が『東西歴覧記』などの近世資料から読み取れる。伝本の位置づけなど内容の検討は、別稿に解題として記したい。}, pages = {210--201}, title = {(翻刻紹介)天理大学附属天理図書館蔵『新長谷寺縁起』}, volume = {7}, year = {2007} }