@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00001887, author = {市川, 哲}, journal = {人間文化研究, Studies in Humanities and Cultures}, month = {Jul}, note = {本稿はマレーシア、サラワク州における手工芸品を制作する先住民男性のライフヒストリーを紹介することにより、従来のエスニックな手工芸品を対象とする観光人類学的・観光社会学的な研究が依拠してきた前提の一つを再考することを目的とする。観光の場で販売されるエスニックな手工芸品に関する先行研究の多くは、外部社会出身のゲストと観光地の当事者であるホストの相互交渉によって、これらの手工芸品が創造される側面を重視する傾向があった。これに対し本稿は、ある手工芸品制作者のライフヒストリーを追うことにより、観光の場で販売されるエスニックな手工芸品の特徴を、観光とは直接関係ない社会的背景の中にも位置づけて理解する。本稿が紹介する先住民男性は生まれ育ったロングハウスではなく、外部社会で働きながら手工芸品制作の技法を学び、また本業の傍ら配偶者とともに芸術活動の一環として手工芸品を作成し、それを観光客にも販売している。以上の事例の紹介と分析を通し、本稿は従来の観光研究が陥りがちであった、観光の文脈を過度に重視することによってエスニックな手工芸品の制作と販売の特徴を理解する視点を避け、手工芸品およびその制作者を、彼ら彼女らを取り巻くより広い社会的背景の中に位置づけて把握する方向性を提唱する。}, pages = {17--35}, title = {芸術活動、教育、観光業 : マレーシア、サラワク州のある手工芸品制作者のライフヒストリー}, volume = {28}, year = {2017} }