@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000234, author = {Tanaka, Takako and 田中, 敬子}, journal = {人間文化研究}, month = {Dec}, note = {マイノリティでありボーダーランド体験を持つ作家としてメキシコ系アメリカ人女性作家サンドラ・シスネロスを取り上げ、彼女の短編連作集にその特徴があるのではないかと考える。その際、比較の対象として日本の作家中上健次の短編集を取り上げる。それは彼もマイノリティ作家であり、自らのアイデンティティにとって、故郷のコミュニティとその喪失の重要性が中上とシスネロス双方にとって大きいからである。彼らは民族的な神話、伝説に魅惑されつつも反抗することを選び、伝統的な物語を視野に入れつつ自ら物語る際の戦略を考えている。その際、短編連作集にはどういう意味、効果があるのか。コミュニティの記憶を紡ぐことと、ディアスポラとして故郷を喪失して放浪することの緊張関係の中で、短編集での彼らの語りがそれぞれ、どのような共通性、独自性を示すかを考察する。シスネロスからはWomen Hollering Creek and Other Stories, 中上からは『熊野集』を取り上げ、ジャンルの混交、イメージ、音の交錯、他の文学テクストとの照応などを考察し、彼らが故郷と世界、といった二項対立的な構図から逃れようとして取った語りを検証する。}, pages = {289--300}, title = {Short Story Sequences and the Narrative Strategy of Minority Literature : Kenji Nakagami and Sandra Cisneros}, volume = {10}, year = {2008} }