@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000240, author = {Mori, Tetsuhiko and 森, 哲彦}, journal = {人間文化研究}, month = {Jun}, note = {カントには、1760年代半ばの経験的、懐疑的形而上学期の代表的著作として、1『美と崇高の感情に関する観察』1764年、2『美と崇高の感情に関する観察のための覚え書』1764-1765年、3『1765-1766年冬学期講義計画公告』1765年および4『形而上学の夢によって解明された視霊者の夢』1766年が挙げられる。本稿では『講義計画』と『視霊者の夢』の内容について、その精神史的理解の解明を行うものである。さて『覚書』では、学問観は、認識の学から人間中心の学へ転向する。カントが重要視する人間は「自然の人間」つまり「自然の単純さと自足が認められる人間」(XX6)である。『講義計画』では、この「人間の単純さ」に基づき、大学講義も「自然の順序」(II305)に従って、知性から理性へ至る「指導上の規則」(II306)に依拠するべきとする。そこで形而上学の講義では、存在論からでなく「人間に関する形而上学的経験学」(II309)から始めるとする。その形而上学について、カントは、『判明性研究』1764年で「形而上学は、理性のより普遍的な洞察に適用された哲学に過ぎない」(II292)とし、また『覚書』では「形而上学は、人間理性の限界についての学である」(XX181)とする。これに反して当時、人間理性の限界を超えて「形而上学の夢」を語り、話題になっていたスウェーデンボリに対する批判が『視霊者の夢』である。}, pages = {1--12}, title = {カント哲学前批判期の解明(その3) : 講義計画と視霊者の夢}, volume = {11}, year = {2009} }