@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000294, author = {Mori, Tetsuhiko and 森, 哲彦}, journal = {人間文化研究}, month = {Jun}, note = {カントによれば、彼以前の「批判哲学は、理論や実践の見地で、理性の満足に向かう傾向を」(Ⅷ371)持っている、とする。しかしカントの批判哲学は「認識に関しての理性能力一般の批判」(AXⅡ)であり「経験を越えては何ごとかを独断的に決することは不可能である」(B424)とする。哲学とは、理性と目的との「連関についての学」(A839, B867)であり、また学ぶことができるのは、歴史的研究である、としているので、本論文では「哲学的自己省察」を試みるため、カント批判哲学を歴史的に研究する。 本論の意図はその際、カント批判哲学の或る概念を問題史的に解釈し、さらにカント批判哲学の体系を照らし出す精神史的解釈を試みることである。本論では「我々が知りえない事柄について」自己の視点で読み解き、関心を持つ問題、ここでは神問題、神の存在証明を問題史的に、そしてそれを包括する精神史的解釈を試みる。 カント批判哲学の構想は「自然の形而上学と道徳の形而上学」(X145)であるので、それを前提として、Ⅰ で問題史的解釈、Ⅱ からVIまでで精神史的解釈を行う。そしてⅦ でカントの二つの形而上学の構想を継承する、と考えられるヤスパース(K.Jaspers)哲学の「理論」と「実存」の構想を解明する。なお批判期でのカント哲学の全体像を概観するため、Ⅷ でカント批判哲学の人間学を論究するものである。}, pages = {115--128}, title = {カント批判哲学の解明(その1)}, volume = {13}, year = {2010} }