@article{oai:ncu.repo.nii.ac.jp:00000314, author = {伊藤, 泰子}, journal = {人間文化研究}, month = {Feb}, note = {19世紀の聴者作家は、聾者の登場人物を聞こえないために社会に受け入れられない可哀想な人(outcast)として、そして、聴者社会の外に存在するので社会悪を吸収していない天使のような純粋な人(angel)として描いているとAngels and Outcasts(1985)では述べられている。Krentzは、人種間にcolor lineがあるように、聾者と聴者の間にはhearing lineと名付ける境界線があり、聾者は聴者社会には存在できないとWriting Deafness(2007)で述べている。本稿では上記の2冊を基にして、ミュッセ、ディケンズ、ツルゲーネフ、メルヴィル、トウェインの作品を聾者に関する描き方や扱い方の点から考察した。聾者が登場する19世紀の文学作品では、聴者作家は聾者の実際の姿を描こうとしていない。聴者の読者を物語に引き込むための手段として、想像の聾者像を描いて聴者から見た理想的な聾者として描いている。そのため、outcastであるangelとしての聾者、あるいはhearing lineを乗り越えられない聾者が登場している。聾者は聴者とコミュニケーションできないために聴者社会に所属できない、欠陥のあるかわいそうな人なので、彼らを支援することを神は求めていると描いている。また、聴者作家は手話の会話を、音声言語やコミュニケーションについて読者に考えさせる材料として提示している。}, pages = {227--242}, title = {19世紀文学におけるdeafの一考察}, volume = {14}, year = {2011} }